「国境リーグ」
エンターテイメント長編小説
韓国人観光客が島の経済を支える国境の島、対馬で野球の独立リーグ設立の話が浮上。 しかし、そこにはとんでもない罠があった!? 日韓の野心家たちが権謀術数をめぐらすなかで次々と起こる事件……。 美しい自然を残す対馬が舞台のエンターテイメント長編小説。Amazon にて発売中。2000円(電子書籍版500円)。 下の「ご購入はこちら」より販売サイトへお進みください。 (写真提供/対馬市)
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    スタジアム

    「国境リーグ」プレゼントクイズ

    正解と当選者発表!

     

    正解発表!

    紙本版239ページに登場する国境リーグのメインスタジアムとなる新球場の名称は金石スタジアムです。スタジアム正面にある旧金石城庭園とマッチするよう城郭風にデザインされました。

     

    当選者発表!

    Amazonギフト券1万円分(3名)

    Sakon 様      グスタフ 様      伊之助 様

    オリジナルドライTシャツ(10名)

    ファルカン 様     片翼の堕天使 様      みちはる 様

    Mittermaier 様      クリリオン 様      オニオンリング 様

    karachi 様      バンドン 様      スプリングスティーン 様

    フランシスコ1533 様

     

    ご応募ありがとうございました!

    かなたのき

    日韓関係の悪化に揺れる対馬

       663年、倭が白村江(はくすきのえ)の戦いで敗れたのち、対馬の上島と下島を分ける浅茅湾岸にある城山(金田城・かなたのき)には、国防の最前線として防人が常駐していました。歴史上、対馬は幾度も日本と外国との狭間で苦悩しています。平安時代の刀伊の入寇、鎌倉時代の元寇、室町時代の応永の外寇、そして秀吉による朝鮮出兵などです。朝鮮出兵では、島主宗義智は義父の小西行長とともに先陣を託され、最前線で戦いました。しかし、関が原の戦いで西軍が敗れ、小西行長が石田三成らとともに刑死すると、義智は家康から朝鮮との国交回復交渉を命じられます。難航する交渉を打開するため義智は禁断とも言うべき国書改竄という策に出て、何とか朝鮮との国交回復に成功します。このように対馬は、朝鮮との交易によって利益を得てきた一方で、国境の島の宿命とも言うべき苦悩を強いられてきたのです。

      そんな対馬が今また国と外国との狭間で揺れています。人口減少により財政が逼迫する対馬に希望をあたえてきた韓国との交流が2019年の日韓関係の急激な悪化により、大打撃を受けたのです。

     「国境リーグ」は、日韓関係が悪化する前、多くの韓国人が対馬を訪れていた2015年から物語は始まります。ある元プロ野球選手から対馬市へもちかけられた、対馬とプサンを結ぶ野球の独立リーグ設立の話を軸に物語は展開していきます。日韓関係の悪化によって、物語は、より非現実的となってしまいましたが、登場するひとりの男は、独立リーグの先に別の希望の光を灯そうとします。その光とは……?

     

    ティアラ

    対馬の魅力

       2019年の日韓関係の悪化は、国境の島、対馬にはかり知れないほどの打撃を与えました。

       1年間に対馬を訪れる韓国人は、人口の10倍を越えるほどでした。北部の韓国展望所では国の反対側から自国を眺めようと、韓国人観光客が多数訪れ、その姿を見ない日はありませんでした。経済が韓国人観光客に依存しているという表現は決して大げさではありません。そんな中で徴用工問題が深刻化し、韓国で日本製品の不買運動が起こるとともに、対馬を訪れる韓国人は激減しました。島の中心であり、韓国からの高速艇が発着する厳原の商業施設「ティアラ」(写真)では、毎日、韓国語が飛び交っていましたが、日韓関係が悪化して以降、韓国人の姿をみかけることがほとんどなくなりました。島を縦横に走っていた韓国人観光客専用の観光バスは姿を消し、韓国人観光客が買い物をする免税店でも閑古鳥が鳴いています。

      そんな対馬ですが、島を南北に分ける浅茅湾の美しいリアス海岸をはじめとする多くの自然を残し、魅力的な観光資源を多く抱えています。国の天然記念物として知られるツシマヤマネコは、島の北部にある野生動物保護センターで展示されており、保護センターの近くでは、バードウォッチングを楽しむことができる場所があります。最北部の韓国展望所や異国の見える丘展望所からは、条件が整えば肉眼で韓国の山々や街並み、夜景を眺めることができます。

      「国境リーグ」には、国境の島、対馬の魅力を伝える写真も多く掲載しています。小説を楽しむとともに、対馬の魅力も味わってみてください。対馬の人々は、もっと多くの日本の人たちに対馬の魅力を伝えていきたいと思っています。  

    父と子の物語

      エンターテイメント長編小説「国境リーグ」では、父と子の物語が展開に大きな役割を果たしています。

      ある父親は、わが子のために自らを裏切り、決して犯してはならない罪に手を染めてしまいます。また、ある父親は、わが子の存在によって、自らが最も大切にしているものを失ってしまいます。

      「国境リーグ」は、現在、日韓関係の悪化に揺れる国境の島、対馬を舞台に、日韓の野心家たちがくり広げる権謀術数を軸に、息子を思う父の物語も重要なカギとなります。父は息子のために何をすべきなのか、何をしたのか、それぞれの父親や息子たちがとった行動がカギとなり、物語は重要な局面をむかえます。

     対馬で、国境をまたいで野球の独立リーグを設立するという荒唐無稽な話を軸に物語は展開していきますが、その中に父と子の物語をはじめとする、さまざまな人間模様が見られます。

    「国境リーグ」は、野球好きな方もミステリー好きな方もお楽しみいただけるエンターテイメント長編小説です。

    ボール

    セカンドチャンス!

     日本プロ野球機構(NPB)では、毎年、多くの選手がドラフト指名をへてあこがれのプロ野球の世界へ飛び込んでいます。一方で、球団から戦力外通告を受け、プロ野球の世界に居場所を失う選手たちも存在します。近年、そんな戦力外となった選手たちが次に進む選択肢の一つとなっているのが独立リーグです。

     「国境リーグ」の主人公、上原海人も戦力外通告を受けた選手の一人。対馬の中心地、厳原出身の海人は、母子家庭で育ちます。母親が居ない夜に街灯の灯でボール遊びをして野球に触れ、少年野球から本格的に野球に取り組みます。ピッチャーとしての天性の才能を見いだされた海人は、元プロ野球選手たちによる野球教室の指導などで実力をつけていき、高校時代は離島のドクターKと呼ばれる名の知れた高校球児でした。甲子園出場こそ叶わなかったものの離島の選手ということもあり、その活躍は話題になります。そして、福岡ソフトバンクホークスから指名を受けてプロ野球の世界へ飛び込みますが、怪我に悩まされ、また、心の弱さを克服できないまま数年が経過。とうとう球団から戦力外通告を受けます。一縷の望をかけて挑んだ合同トライアウトでも心の弱さを露呈して結果を残せませんでした。途方に暮れる海人に少年野球時代の監督である松尾俊治から電話がかかってきます。トライアウトの結果を尋ねられますが、正直に言うしかありません。しかし、松尾からかけられた言葉は「お前はついてるぞ」でした。松尾は自らが理事長へ就任した国境リーグでの再起を海人へ勧めたのです。

     選手が戦力外通告を受けて、プロ野球の世界に居場所を無くすのは韓国でも同じです。兵役がある分、日本より韓国の方がシビアかもしれません。国境リーグは、プロ野球の世界に居場所を無くした日韓の選手たちが、セカンドチャンスを掴むための受け皿としての役割を担うべく設立されます。

      しかし、その開幕までにはさまざまな事件が……。  

    記事

    作者プロフィール

    たからべさとし

    長崎県下県郡厳原町(現在の対馬市厳原町)出身。対馬高校卒業後、東洋大学文学部史学科へ進学。卒業後、編集プロダクション勤務を経て、フリーランスのライター、編集者となる。社会科教材やパズル雑誌、ムック等の執筆、編集を手がけるかたわら、野球、サッカー、陸上競技、競馬等のスポーツの取材、執筆活動も行う(左の写真は作者が手がけたスポーツ関連の記事の一部)。趣味はスポーツ観戦。特に野球、サッカー、ボクシング、陸上競技を観戦することが多い。過去2回日本で行われた世界陸上ではともに男子100m決勝を現地観戦。1991年の東京世界陸上ではカール・ルイスの世界記録に興奮した。ボクシングの世界戦も数多く現地観戦しているが、現地観戦した試合のうち、「最高の試合だった」と思うのは、世界戦ではなく、山中慎介対岩佐亮佑の日本バンタム級タイトルマッチ。ファンの間では伝説の一戦として語り継がれる後の世界チャンピオン同士の白熱した一戦を後楽園ホールで観戦できたことはボクシングファンとして最高の幸せだと思っている。2006年に母校である対馬高校野球部を取材し記事を書いたことをきっかけに、対馬を舞台にした野球の独立リーグ設立を題材とした小説の着想を得る。その後、さまざまな情勢の変化を取り入れながら執筆、推敲を重ね、2019年に「国境リーグ」を完成、電子書籍版、紙本版を出版する。